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ARUKAMAKの品質:3

          

匠のパーカー

 パーカーは、一年を通して頻繁に着用する定番中の定番アイテム。そんな定番だからこそ、こだわった服にしたいという思いを込めました。ガンガン洗っても形崩れせず、洗い込むほど風合いが良くなり身体に馴染んで更に着心地が良くなる。肌触りの良い素材、ストレスを感じない型紙設計、『ARUKAMAK定番パーカー』には、日本の『匠』の技が生きています。

 

パーカーに必要な要素    

◎何度でも洗濯できる耐久性(素材の強度、縫製の強度)

◎ストレスを感じない着用感(素材の肌触り、人間工学に基づいた型紙)

◎綺麗なシルエット(年齢性別に合わせた型紙、経年劣化で身体に馴染む)

 
匠の糸

 

ARUKAMAK定番パーカー』には綿花4大栽培種の一つ「Uplandcotton:アップランド綿(米国原産で繊維強度に優れておりニット製品には最適)」が使用されています。この米国原産の綿を日本の泉州にて紡績。

同品種の綿でも収穫地の違い(例えば数10km離れた別の畑)、収穫時期の違いなどによって微妙に性質が異なってきます。例えば色も白だったり、生成りだったりです。自然のものだから当たり前の話ですが、この微妙な色や性質の違いを受け入れながら、安定的に品質を保持させなければなりません。

品質を保たせるためにこれらの違いを十分理解しながらブレンドしていきます。このブレンドといっても多品種を混ぜ合わせるのではなく、あくまで同一品種内でのことです。このブレンドの些事加減で紡績後の糸の風合いは大きく変化してしまします。長年に渡って同品質を保持させるブレンドの技、原綿への目利きこそが『匠』の技なのです。

『ARUKAMAK定番パーカー』は、この技で紡績された異なった太さの糸3種類(表側:14番単糸/中糸:30番単糸/裏側:10番単糸)を使用し、編立がおこなわれています。

 

※ 綿番手:重さ1ポンド(453.6g)の綿で、長さ840ヤード(768.1m)の糸を作すると1番手になり、同じ重さで8400ヤード(7681m)になると10番手になます。番手の表記数字が大きくなれば、糸が細くなります。

 

 
匠の編み立て

 

厳選された糸は、和歌山県の『吊編み機』に特化した工場にて編み立てられます。この『吊編み機』は、明治時代後期から大正時代にかけてヨーロッパから日本に持ち込まれたジャージー素材専用の編み機です。

『吊編み機』は、1960年代に生産用としてのピークを迎え、時代の流れとともに、高速編み機に変換されていき、今や全世界でも日本の和歌山県のごくわずかな工場でしか稼働していません。

この編み機、元々は天竺組織しか編むことができなかったものを和歌山の職人が天竺以外の組織を編めるように改良し、裏毛が編めるようにした、日本独自の『匠』の技と言えます。稼働している工場が僅かなので、当然この編み機を扱える職人さんも僅かです。実際に操作できる『匠』職人は5,6人のみ。

『吊編み機』の操作には、長年の経験とセンスが要求されるので、コンピューター制御の高速編み機のように誰にでも扱えるものではありません。また、現在吊編み機は新規で製造していないため、大正時代から昭和初期にかけて日本に入ってきた編み機を職人がメンテナスしながら稼働させています。言わば骨董品に手をかけながら大事にしているような感じです。

高速編み機は吊機と同じ速度で回転させたとして約24m編めます。でもこの『吊編み機』では1時間にわずか約1mしか編めません。(実際に高速機はもっと回転速度が速いです)

ゆっくりと空気を含みながら糸に過度のテンションを与えずリラックスして編み立てる。それが『吊編み機』で編み立てられた生地なのです。

 

※吊編み機:吊編み機の「吊」という名前の由来は、編み機本体が梁に吊り下げられていることからきています。

編立部分

吊編み機で編み立てられた生地の風合いが独特なのは、生地を編む構造にあります。吊編み機は、編み針が固定された台座が、シャフトを中心に回転し、シンカーホイールという固定パーツを通る時に編み立てられ生地になります。この生地になる時に、吊編み機で編まれた生地は、自重で下にあるタライの中に溜まっていきます。この自重で下がっていくことにより、生地に余分なテンションがかからずリラックスした状態となり、吊ニットの独特な風合いを出すことが出来ます。テンションをかけながら(生地を引っ張りながら)編み上げていく、効率の良い高速編み機を使用すれば短時間で簡単にできてしまうことを、時間をかけてゆっくりと進めていくのです。そして、生地に最終仕上げ(編み上がった生地に洗濯を施すようなこと)を施す前に生地裏側を起毛します。一般的に先起毛と呼んでいますが、先起毛をかけて最終仕上げをすると生地の風合いは更に良くなり、しっかりとします。

コンピューター制御の高速編み機とは違う、職人の手によるアナログな吊裏毛がによって 『 匠 』 のパーカーは作れたて作られているのです。

 
匠のデザイン

 

身体にフィットするシルエット

パーカーは、スポーツ系からカジュアル系ブランドまで幅広く展開されています。その多くは、ゆったり目の比較的ルーズなシルエットです。身体にフィットしていないため、着用した時のカジュアル感が強く出るのは否めません。

例えばジャケットや、コートなどのインナーとして着用した時、アームホール部分や、お腹まわりがもたついたりしていると、何か着心地が悪いだとか、綺麗目のアウターと合わせているのにカジュアル感が強くみえてしまったりします。

「ARUKAMAK」のパーカーはそれを解消すべく、身体にフィットするシルエットにしています。無駄なゆとりは極限まで削除し、なおかつ動きやすさを追求しています。それは着用した時に、極力無駄なしわが出ないように見た目の綺麗さも重視した結果です。カジュアルなパーカーを、『匠』のデザインでドレスアップしても栄えるようなシルエットに仕立てた。それが、「ARUKAMAK」のドレスパーカーなのです。

動きやすい可動域

日常生活において、上半身で一番稼働が多い部分は腕まわりで、その起点となるのがアームホールです。このアームホールの動きの良し悪しで着心地感も大きく変わります。洋服の世界では、様々なアームホールのデザインが存在します。その中には、パーティーシーンなどで腕をほとんど動かさない状態で美しく見えるものや、スポーツシーンでの腕を様々な方向に動かすなどなどです。

「ARUKAMAK」では、可動域の高いラグランスリーブを採用しています。

このラグランスリーブの由来は、イギリス軍のラグラン司令官が考案したといわれています。袖の付け根が衿ぐりから袖下にかけて斜めになっていて、肩と一続きになっている袖で、肩や腕が動かしやすいため、スポーツウェアーに多く使用されています。また、肩の付け根の縫製部分がないので、肩幅を気にすることなく着用でき、肩幅を目立たなくする視覚効果もあります。

首回りを美しく見せるフード

パーカーの大きなデザインポイントのフード。フードの出来栄えひとつで良くも悪くも見えます。「ARUKAMAK」のパーカーは、このフードに拘りを持っています。首にまとわりつくような立体的なデザイン、後ろに引っ張られるようなストレスを感じない設計、そして何よりも首回りを美しく見せることを重要視しています。単品での着用や、アウター合わせの着用どちらでも美しく見えるフード、微妙なフードのラインにこだわったからこそできる『匠』の技です。

 
 
匠の型紙

 

洋服を作成するために型紙(パターン)は必要不可欠です。どんな服を作るのにも型紙を使用します。また、この型紙に対する考え方ひとつで洋服の上りは大きく変わります。「ARUKAMAK」の洋服つくりでは、人間工学的な性別や年齢における体系の違いを重要視しています。

ジャージー(カットソー)の世界では、平面的な型紙(前後対称、左右対称)が主流です。その理由として生地自体に伸縮性があるということと、サイズにゆとりを持たせ何となく身体に馴染んでしまうからです。(その昔、ジャージー製品は莫大小と呼ばれてましたから)

そして一番の大きな理由として上げられるのが、生産効率を良くするための手段としていることです。型紙上なるべく直線的な線で極力カーブをなくし、前後左右対称にすることで縫製効率を向上しているのです。この件については、ある意味仕方ない一面もありますが、身体にフィットする製品を作ろうとすると逆のことをやらなければなりません。

「ARUKAMAK」のパーカーは身体にフィットし、ストレスを感じさせない可動域、そしてドレス合わせができるデザイン性が大前提ですので、それぞれの項目で手間暇を掛けなければなりません。この型紙についても言えます。

人間工学に基づいた前後身頃の前後差、アームホールの形状、袖山の形状、首回りの形状などなど、それぞれを立体的に作成しています。伸縮性のあるジャージー素材で立体的に作ることで、とても着心地の良い洋服に仕上がります。もちろん生地裁断、縫製、仕上げアイロンなどなど手間暇は掛かります。その手間暇こそが『匠』であり、最終的に着心地感の良さに繋がるのです。

 
匠の縫製

 

最終段階の縫製です。紡績、編み立て、デザイン、型紙と時間をかけやっとここまで来ます。この間約4か月の時間を費やしています。縫製でのこだわりは2つです。「強度を保つ3本針振りミシン」と「立体型紙を生かす縫製技術」です。

 

 

 

強度を保つ3本針振りミシン

オーバーロック+3本針振りミシン始末です。(アームホール、フード付け、袖口リブ、裾リブに使用。)

通常は、それぞれのパーツを縫い合わせるのにオーバーロックをかけて終了です。この場合どこか一箇所がほつれたり、切れたりすると縫製部分がほどけてしまいます。そこで先ず生地端どおしをオーバーロックミシンで縫製し、更に縫い合わさった部分を広げ生地上から3本針振りミシンをかけます。簡単に言うと同じ個所を種類の違うミシンで2方向から縫製しているということです。この方法で縫製すると強度は向上し、着こんでいくうちにどこかほつれたり、切れたりしても縫製部分がほどけるような問題は起こりにくくなります。

立体型紙を生かす縫製技術

立体的な型紙を使用して製品にするには技術が必要です。

それぞれのパーツ毎にダーツ、曲線、前後差などが型紙の中には隠されています。型紙を見ただけでもわかる曲線や、一見直線のように見える箇所でも実は微妙に曲線だったり、前身頃と後身頃の着丈の長さが微妙に違っていたりと、様々な情報が型紙の中には隠されているのです。この隠された技を理解して縫製しないと立体的な製品にはなりません。微妙に生地を引っ張りながら縫製したり、イセ込みながら縫製したりです。例えば脇線の縫製では、腰の部分で微妙に引っ張りながら縫製し、そのほかの部分は押し込みながら縫製するなどです。そうすることにより着用した際、腰部分に余りが出ずに腰に吸い付くようなシルエットになるのです。

立体型紙を使用すれば必ず立体的なシルエットの製品になるとは限らないのです。

熟練の縫製技術者とのコラボレーションで初めて立体的なシルエットの製品が完成するのです。効率重視の大量生産品では絶対にできない『匠』の技です。

 

いかがでしたでしょうか。長々と読んでいただきありがとうございます。

たかがパーカーですけど、突き詰めていくと奥はかなり深いのです。少しでも私たちの思いと、こだわりを知っていただければと思います。そして、この思いを感じながら「ARUKAMAK」のパーカーを着ていただければ、パーカーもとても幸せだと思います。

 

© 2015 Arukamak

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